過去問・入試問題集について
過去問とは、入学試験や各種検定試験の過去の問題・入試問題を集めた問題集で、正式名称は「過去問題集」です。「市販されているもの」と「公開されていて、インターネットなどで無料でダウンロードできるもの」があります。
市販されているもの
中学校・高校などの中には、インターネットで過去数年間の入試問題を無料でダウンロードできるように公開している学校も増えています。ただし、それらには
- 解答がない
- 解答があっても解説がない
- 限られた年数分しかない
などの場合が多く、多くの受験生は書店にて、志望校の過去問を購入するケースが殆どです。市販品の多くには「出題傾向の分析」なども掲載されている場合が多いので、重点的に学習すべき項目がわかります。
無料でダウンロードが可能なもの
最近は、各学校や地方自治体(公立高校・公立中高一貫校など)が過去問を無料で一般公開して、ネットでダウンロードできることが増えています。多くはPDF形式での閲覧となります。解答用紙なども閲覧・印刷できる場合も多く、印刷して使えば、本番入試の臨場感を味わえ、入試直前の練習として最適です。ただし、解答・解説がない場合や1年分しか公開していない場合も多いので、市販品と合わせて利用されることをお薦めします。
過去問と著作権問題
以前は、国語の問題などに作品が掲載されていても問題になる事はあまりありませんでしたが、近年は過去問題集は営利を目的としたもので、「学識技能や検定を目的としたものではない」為、著作権者への利用許諾が求められるようになりました。その為、出版社は販売前に利用許諾を長文1題ごとに各著作権者に求めたうえで販売していますが、一部許諾が得られなかったり時間的に困難な場合などは、「著作権上の理由で・・・」という記載とともに掲載されない場合があります。
各学校が無料で公開している過去問の場合も、「国語のみ公開しない」ケースが増えています。入試問題自体は「学識技能や検定を目的としたもの」である為、著作権者の利用許諾なしに作品の掲載が可能ですが、それを一般公開するとグレーゾーンになるとの判断からでしょう。
過去問を解くメリット
志望校・受験校の過去問を入試前に解くメリットとしては、
- 入試本番の練習になる。時間配分などを考える為に。
- 過去問を数年分解いてみることで、合否が予想できる。
- 各学校・科目の出題傾向を分析して学習の優先順位をたてることができる。
- 自分の苦手な分野などを認識して、学習に役立てることができる。
- 同レベルの他校の過去問を解くと、同じような問題が出題されることがある。